赤福 好きなんだけど。
もう20年くらい前に新幹線の車内販売のバイトをやっていた。
当時は東京~博多間は7時間半位だったかなぁ。
私はお土産専門の販売員だった。
もう10年以上は新幹線に乗っていないんで今はどうだか全く知らぬけど、あの頃は始発駅や途中駅でのお土産が到着駅でも手に入るなんてインチキは出来なかった。だから車内販売は非常に売れた記憶が残ってる。
当時は東京駅からスタートするとまず「草加せんべえ」と「人形焼」を渡されて販売を開始する。
『お土産に東京銘菓(←何故東京なんだろう)「草加せんべい」、浅草銘菓「人形焼」はいかがですか?』な~んて声を出しながら車両から車両へと渡り歩き続けるのである。
まぁ、売れるまでひたすら歩くのである。
とは言え、売り切れちゃった事なんか無いほどの量を渡される。
そして名古屋に到着すると「ういろう」と「赤福」が渡される。
当然、前の分も残っているので『お土産に東京銘菓「草加せんべい」、浅草銘菓「人形焼」、名古屋銘菓「ういろう」、伊勢銘菓「赤福」はいかがですか?』となる。
そして京都に入ると「生八つ橋」が渡され大阪の分も前倒しで「粟おこし」も渡される。
当然、前の分も残っているので『お土産に東京銘菓「草加せんべい」、浅草銘菓「人形焼」、名古屋銘菓「ういろう」、伊勢銘菓「赤福」、京都銘菓「生八つ橋」、大阪銘菓「粟おこし」はいかがですか?』となる。
更に広島で「もみじ饅頭」と「ママカリの酢漬け」が渡される。
当然、前の分も残っているので『お土産に東京銘菓「草加せんべい」、浅草銘菓「人形焼」、名古屋銘菓「ういろう」、伊勢銘菓「赤福」、京都銘菓「生八つ橋」、大阪銘菓「粟おこし」、広島銘菓「もみじ饅頭」、瀬戸内名産「ママカリの酢漬け」はいかがですか?』となる。
これで東京駅→博多駅間は終了。
翌日は博多駅で九州銘菓「ひよこ」、博多名産「辛子明太子」を渡されて逆向きに展開するのである。
と長い前置きはこの辺で。
そのバイトをやった時に「赤福」って知った。
車内販売のお菓子としては「生八つ橋」の次に好きだったからたまに購入もしていた。
さすが老舗と思わせるお菓子だった。
だからこんな不祥事がかなり寂しい。
【製造年月日の改ざん】と【不適正な原材料表示】か。
老舗が続けて来た事は余りに重大だなぁ。
36年も前からやってたって事は、私のバイト時もそんな商品を売っていたのかも知れない。
更に酷かったのは発覚後の会見だね。
危機管理能力ゼロだね。
見苦しい小出しの嘘。
まぁ家族で経営展開するような会社なんてせいぜいこんなもの。
イエスマンで脇を固めるからあんな無様な会見になる。
「赤福」に未来はあるのかなぁ・・・。
気になる事がある。
それ程の事を長い間やっていながら、まだ誰も食中毒やら体調不良を訴えるような輩がマスコミの前に現れていない事。
あの「まき直し」は再包装のろくでもない商品だろうけど、それでも実際は食べられる商品だったって事でしょう。
消費者保護の立場から整備された消費期限と賞味期限だけど。
今の一般家庭の冷蔵庫には豊富に食材が入っているけどついつい使いきれなくて、いつ買ったものかも忘れちゃってなんてよくある事。
でもね匂いを嗅いだり舐めて見る人は多分少ないよ。
実際は商品の裏や表に表示されてる消費期限や賞味期限を混同しつつ確認して期限が過ぎていれば即廃棄ってところが殆どだろうなぁ。
「日本人は賞味期限・消費期限に支配され、やがて舌で鼻で見た目で腐敗や劣化を判別出来なくなる。」
そんな時代にいよいよ突入しそうだなぁ。
関連記事